HIЯ∞RΦさんの話
mixiのHIЯ∞RΦさん日記をバイト先で読んで、泣きそうになった。
「15歳の君へ」――――
HIЯ∞RΦさんの背負っているものすべてを、36605は知らない。
だけど、HIЯ∞RΦさんはすげェよ。マジ、リスペクトだぜ。
「君の為に死んだりはしない」のセリフが胸に刺さった。
36605も、“君の為に死んだりはしない”。だけど、“君の為に生きている”。
ものっそい静かに語っているHIЯ∞RΦさんは、HIЯ∞RΦさんが作るピアノの曲に似ていた。
センサーライトの話
ひとが近づくと点く、玄関の照明。
セヴン-イレヴンからの帰り道、センサーライトを設置しているお宅がある。
中野に住んでいたときも、センサーライトを設置しているお宅があって、それをふと思い出した。
病院でご飯を作る仕事をしていたとき、朝4時にはアパートを出ていた。
アルファ・ロメオとかビートルとかが駐車場に並ぶ、高そうなマンションのお向かい、
ごくごくふつうの民家の玄関先。
夏でも薄暗い早朝、その道を通ると、センサーが反応した。36605を攻撃するかのような勢いで、強い光がガッと点る。通り過ぎると、瞬時に光は消える。
自転車のライトみたいな光の色だった。
セヴンからの帰り道にあるライトは、あんな色じゃないし、あんな強い光ではない。
もっとこう…間接照明みたいな色。昼白色で、柔らかい光。
だけど、ふと思い出したんだよなぁ。今までずっと思い出しもしなかったのに。
同時に、アパートから新高円寺の駅までの早朝の道のりを思い出した。
パル商店街では、風俗店の客引きのお兄さんと、明らかなウリをやっている外国人がいた。
スナックDONの壁には、グラスを手にした渋ィおっさんの落書があった。
この前、同居人サギリと高円寺に行ったら、DONのおやっさんはペンキで塗りつぶされていた。
高円寺は、上京して初めて降り立った街で、本当にお世話になった。
あの空氣は、きっと一生忘れない。
たくさん色んなものが詰まった街。よぉ泣いたし、よぉ笑った。
36605はもう高円寺にはいない。姉も、マスハラさんももういない。
だけど、高円寺が好きだなぁ。独特なあの空氣が好きだなぁ。いつかまた、あの街に戻れたらなぁ、と思う。