「BROTHERS OF THE HEAD」を観てきました。
腹部がつながって生まれてきた、シャム(結合体)双生児のトムとバリーが率いる、伝説のパンクバンド;THE Bang Bang(実在はしてないです、フィクションな存在)のドキュメンタリー映画。
一般公開初日にも関わらず、入りは少なかったです@渋谷シネマライズ。
トムもバリーも美形だから、このシンデレラな話が成り立つ。二人ともそんなかっこよくなかったら、このバンドはここまで売れなかったし、単なるキワモノ扱いされて終わりだ。
曲もそんなに初期パンクって感じではなかったし。なぜあえて70年代を謳ったのか不明。別に現代でもいいじゃん、あれなら。
ジョーとピートのドキュメンタリーをもうすでに観たせいか、やはり”作り物”感は否めない。ジョーもピートも、本当に本当に”リアル”だったから、泣けた。でも、う~ん…最初から”作り物”として観たせいか、そこまで泣けなかったなぁ。
ギグ映像も、スタジオでのリハ風景も、すごくよかったんだけど、違ェんだよな。
曲もよかったし、パフォームもよかったんだけど、
ドキュメンタリー形式ではなかったらよかったのかも。ミュージシャンの”リアル”を観たので、どうしても”リアル”ではなかったなぁ。
最初、タイトルロゴに描かれているイラストの顔、トムとバリー逆じゃん、と思ったんですが、最後まで観ていると、間違ってなかった。内に激しい怒りを秘めたトムと、能天気で正直者なバリー。
表面だけ見るとね、…例の二人を思い出したんです。36605が愛して止まない、例の二人ですよ(苦笑)。彼らも、なんか言ってたなぁ、と思い出しまして。「僕はカールの双子の弟なんだ」。彼らを思い出した途端、トムとバリーが切なくて。
「血よりも濃く、愛よりも強い絆で結ばれた兄弟の伝説」。
総評すると、悪い映画だったわけでは決してなく。
その証拠に、36605のPC(ミドリ)のデスクトップはThe Bang Bangのロゴです★。曲もよかったので、もしかしたらサントラ買うかも。もしかしたら。
…でも、The Bang Bang買うよりならヘドウィグ買うかな、先に。
トムとバリーを演じたハリー・トレッダウェイさんとルーク・トレッダウェイさんは、本当のご兄弟らしく、そして本当のイギリス人、と判断しました。「can(キャン)」を「can(カン)」って言ってた。
しかし、トムが本当に切ない、切ない。胸が締め付けられたよ。誰よりもバリーを愛しているのに、誰よりも大切に想っているのに。なのに、離れたいんだよね。離れられないからなおさら。とても切ない。そして、バリーが本当に哀れでならない。こんなふうに、一つの身体じゃなかったら、二人は幸せになれたかもしれないけど、一つの身体だったからこそ、二人は幸せだったのかも知れないね。幸せな時間はそう長く続かなかったけど…
…おぉっと”そうでもない”とか最初に言っておきながら、結構この映画が好きだったらしいよ、36605(苦笑)。
というか、ロック的な要素が入ったものなら、洋服だろうと映画だろうと、きっと36605は好きになってしまうんだねぇ、無条件で。