wat mayhem「パンク侍、斬られて候」を観て参りました@下北沢本多劇場。
2006年中之島演劇祭@大阪に出展された作品が、今回キャストも新たに再演です。
原作は町田康氏。
【あらすじ】(角川文庫刊・文庫本裏表紙より抜粋)
江戸時代。ある晴天の日。街道沿いの茶店に腰かけていた牢人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに大刀を振りかざし、ずば、と斬り捨てた。
居合わせた藩士に理由を問われたその牢人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき災厄をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった……。
チケットが取れてから、予習として原作を読んでいたのだけれど、
正直あんまり好きなお話ではなかった。
結局何が言いたいのか36605にはわからなかった。
文庫版の裏表紙には、「圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ち満ちた傑作時代小説!」と書かれていたけれど、36605には理解しがたい才能だった。
やはり、凡人と天才は相容れないのだなぁ。
そして、観劇初心者の36605には笑えない箇所がいくつかあって、
目が肥えたら笑えるようになるのかなぁ…
ん~…早くも今年観て一番つまらなかったかも…
あの原作の世界をあますことなく表現してたのはすごいと思うけど、逆に原作読まないと全くわからない
(それは吉谷さんもそうなときが多いのだけど)
あの中の、一体何人が原作を読んだだろう
客層はー…
男女半々かな。目立って若い層が多かったわけでもなかったし。
業界人っぽいひともいなかったな。演劇人っぽいひとはちょいちょいいたけど。
ぃや~ぁ、しかし長かった
(前半1時間半、休憩15分、後半1時間半)
きつかった…
本多劇場の椅子、疲れる
そして、さすが有名なハコだけあってフライヤーの数がハンパねぇッ
かばんが重かったもな(苦笑)。
最初にも書いたけど、
周りは笑っていたけど、36605には笑えないところがちょいっちょいあって、
ただギャグだけを追えばよかったんだろうか
36605は原作の殺戮シーンをそのまま演ってたから、ものすごい恐怖を覚えたのだけど。
オサムちゃんがドッカンドッカン人を殺すところは、本当にいやだった。
また、リアルな肉片とか腸とか落ちてきて、気持ち悪かった。
(けど、帰って焼肉弁当食った36605は無神経)
茶山が一人きり、ただ真っ白な世界に放り出されたとこも、
周りはテンドンでウケてたけど、36605は怖くてしゃーなかったよ。
発狂するでしょ、そんなんフツーに。
前半はまぁ素直に娯楽として楽しめたけど、後半は怖くてしゃーなかった。
ラストの、ろんさんが掛を刺したあとの何秒間かと、
山内さんの一人カーテンコール(舞台上で一人三つ指)、
あれだけだな、グッときたのぁ。
あとは恐怖してたのと、爆発音にいちいちビクビクしていた。
ラストは、原作ではろんさんの氣持ちがわからなかったんだけど、
実写化することによって、なんとなくわかった氣がした。
山内さんは男前だった。
あとセット
セットはよかった。
衣装は~… 衣装はそうでもなかった。
山内さんのエクステがどうやってついているのか知りたい。
映像をうまく使ってんな~、と思ったけど、逆に映像に頼りすぎかな、とも。
まぁ、あんなん映像使わなきゃやってられないけどさ。
でも、ラストを映像使わずにやり遂げたんだから、それ以外も映像使わずにイケたんじゃねぇかとも思うんだよね。
殺陣は重視してないね、彼ら。
殺陣はめちゃくちゃだった。
宇梶さんとか、小島聖さんとか、初めてみんなが知っている俳優・女優さんを舞台で観たけど、
まぁこれといって特別なとこはなかったな。
いつも観てる舞台上の彼らと一緒。
あぁー、なんでファントマにしなかったんだろう
後悔…
楽しんで観た、というよりはただ映像として流れてくるから観た、って感じかな。
何も考えずに、ぼんやりと観てた。
これに5000円以上はないな~、出して3000円だなぁ~。
ほかの劇評を拝見したところ、結構好評らしいので、やはり36605とこの作品のソリがあわなかったんでしょうな。
他の山内さん演出も、是非いつか拝見したいですね。
でわでわ。ばいちゃー。