…なんか、また「WA」の話になってしまうのだけれど、
あれは、後からじわじわクる舞台だったなぁ。
一番最初、大阪で観たときは、吉谷さんのやりたいことが全ッッッくわからなくて、すごく辛辣な意見をアンケート用紙に書いてしまったけれど、
もう一回観たいと思って、今回行ってしまった。
Axleが好きだから、っていうのもあるのだけど、
もう一回、吉谷光太郎が描くものがなんなのか、観たくなった。
吉谷さんは、“抽象画”だと言ったけれど、36605には“宗教画”に見えた。
磔刑に処されたサオリを、無表情な貴生ちんと賢三兄さんと加ト吉が運んでいく場面がある。
暗い中に青いライトで、倒れこんだサオリは、ゆっくりと運ばれていく。
そのときの三人の表情は、いい意味で無表情で、それがすごく好き。
特に加ト吉なんて、色が白いから、余計冷たい表情に見える。
荘厳で、不穏。
日本の葬式ではない、キリスト教の葬式。
だけど、そこに悲しみという感情は存在しない。罪人を裁き、葬るための、形式ばった“儀式”。
ゆっくりと、でも淡々と、三人はサオリを棺に横たえ、薄布をかける。
実際は棺ではなく、ベッドに寝かせるというシーンなのだけど、
その場面がすごくキリスト教の宗教画っぽかった。
あと、もう一つ。
「久保ちゃんが、いない。」
前半終了のとこ。
原作では、それは久保ちんが取調べを受けていて、時任の前から消えるのだけれど、
吉谷演出では、一段高いところにいるタクリン(教祖)に、柄さん(久保ちん)が抱かれるような図で描かれる。
…ピエタみたいだなぁ…と。
有名な、あの美しいサンピエトロのピエタではなく、
ミケランジェロの遺作といわれる、ロンダニーニのピエタ。
真っ赤な背景に、妖艶な笑みを浮かべたタクリンと、すべてをゆだねたような柄さん。
全く清く見えない、マリアとイエス。
信者が移動するときに、手をぱたぱたするのだけど、
それも天使の羽根なのかなぁー、とかね。
そして最後、たくさんの赤い羽根が降ってくるところもね。
原作では、そこまで大切な役目を果たしていないよね、“赤い羽根”。
真っ白な照明のなかに、ふわふわと舞い降りる、無数の“赤い羽根”。
やっぱり、吉谷さんが描いたのは、宗教画だったんじゃねぇのかなぁ…
血を流しながら、飛んでいく片翼の天使とか… 、
… ヴィジュ…
…終わってしまったんだねぇ。
柄さんが、帰阪して速攻粉物食べに行っていたのに、笑った(笑)。
どんだけよ。
やまけんさんは、オシャレしてメンバーのお見送りに行ってきた、とブログに書いていた。
ぶちぶちは、電信柱に書かれた「WA」の文字に、「運命感じた」と言っていた。
……文化祭が終わったときみたい。
毎日は続いていくのに、それまでずっと一生懸命だったものを、やらないようになる。
やっと眠れるーッ、とか、やっと早く帰れるーッ、とか、思うのに、寂しくて仕方ねぇ、そんな感じ。
きっと、36605よりも、Axleメンバーのほうが、そう思っているのだろうけどね。
大河さんは、思っていなそう… なんとなく。
柄さんとぶちぶち、次は「実験裁判」と「回転裁判」か
絶対おもしろい、ぜーーーーーったいおもしろい。
だって、入谷演出だもん。
観たことねぇけど(苦笑)。
MASTER:D(入谷さん)のサイトがまず面白いもの。
いいなぁ~、よしちゃん、いいなぁ~。
もっかい言うけど、柄さんによろしく(笑)。